パピー時期に覚えておきたいこと 「犬同士の挨拶」
お散歩のときに他のワンちゃんと挨拶させるときは皆様どのような対応をしていますか?意外と多いのが、挨拶の時のケンカです。飼い主さんを引っ張りながら興奮したワンちゃんが近付いて来たら、距離を置いたりしてケンカを予防することはできますが、仲良く挨拶しているなと思ったらいきなりケンカを始めてしまったことなどありませんか?
ワンちゃん同士にも相性はあります。最初から仲良く挨拶できることもありますが、お互いのワンちゃんの様子をしっかり観察しないとお互いケガしてしまうこともあるので注意が必要です。
上の写真はパピークラスでのあいさつの練習のシーンです。お互いに落ち着いて鼻先の匂いを嗅ぎ合っています。犬業界での挨拶のセオリーとして、
楕円形の軌跡を描きお互いに近づく ⇒ 鼻先の匂いを嗅ぎ合う ⇒ 首元の匂いを嗅ぎ合う ⇒ 腰回りの匂いを嗅ぎ合う ⇒ 肛門周囲や陰部の匂いを嗅ぎ合う
の順番に嗅ぎ合うので最後はグルグル回りながらお互いの匂いを嗅ぎ合います。この流れがスムーズにできるのであれば、重大なケンカに繋がる可能性は低くなってくるのですが、挨拶をすっ飛ばして飛びついたりすると 止めろ!と言わんばかりに吠えたてたりしてお互い興奮してケンカになってしまったり。中にはお腹を見せて匂いを嗅がせるワンちゃんも居ますが、あまり執拗に匂い嗅ぎをされたりすると攻撃に転じることもあります。
ワンちゃん同士の挨拶の練習のポイントは、まずは飼い主さんが自分のワンちゃんを落ち着かせることが出来るかが重要です。
特にパピーの頃は他のワンちゃんを見ると興奮してしまったり、過剰に怖がったりしてしまう子が居ます。興奮している子にはリードを短くもって一旦落ち着くまで隣にしゃがんで待ってあげましょう。オヤツを与えて気を逸らしてあげることも良いと思います。少しでも落ち着かせてあげた方が相手に脅威を与えることもありませんし、相手のワンちゃんを興奮させてしまうことも避けることが出来ます。
特に、怖がりなワンちゃんは相手の飼い主の方も気を使ってあげる必要があります。怖がりなワンちゃんで飼い主さんの後ろに隠れてしまうような子は、無理に挨拶をさせると余計に他のワンちゃんが怖くなってしまいます。後ろに隠れたからといってお尻を押して無理に挨拶させようとしたリ、相手のワンちゃんが飼い主さんの後ろに回って追いかけさせたりするとどんどん挨拶が苦手になってしまします。
相手のワンちゃんが怖がっている様子であれば、いきなり近づかせないようにリードをしっかり短く持って自分の犬を落ち着かせて待たせ、飼い主さんの後ろから自分から出てくるのを待ってあげましょう。自分のワンちゃんが後ろに隠れるようであれば、ワンちゃんが自分から前に出てくるまで待ってあげましょう。最初の挨拶では上手にできないかもしれませんが、会う回数が増えるたびに上手に挨拶が出来るようになると思います。
また、ワンちゃん同士の挨拶は1対1でさせてあげることも重要です。一度に複数頭集まると、自分や相手のワンちゃんの正確な行動を読み取ることが出来ず、ワンちゃん達も興奮しやすいので、特に成犬同士の挨拶となると、喧嘩のきっかけになる場合もあります。人同士の挨拶でもそうですよね、握手している人たちの間に割って入って挨拶はしませんよね? 挨拶している間に割り込まないようにしましょう!
ワンちゃん同士の挨拶には、お互いのワンちゃんの行動をよく観察すること、興奮したとしても落ち着かせることが出来るようになることがポイントです。パピーの頃から同世代と挨拶の練習をしていくことで他のワンちゃんをみてもそこまで興奮することなく落ち着いていられるようになっていきます。パピー同士で遊ばせることも大切ですが、いきなり遊ばせることを習慣にしてしまうと他の犬を見るたびに興奮するようになってしまいます。
まずは、落ち着いて挨拶が出来るように、飼い主さん同士がお互いのワンちゃんと自分のワンちゃんの行動をしっかり観察して、上手に挨拶が出来る環境を作ってあげることが重要です。
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